本書のタイトルである『イン・ザ・ブラック』とは「黒字」ということである。本書はアメリカで好評を得ている書籍、『in the BLACK』の日本版である。 『in the BLACK』の著者であるアレン・B・ボストロムは、米国公認会計士として、また企業経営者として多くの企業や事業体の経営コンサルティングを手がける第一人者である。彼の考案した、『経営戦略モデルMPA』と『継続的な黒字会社をつくる9つの原則』をきちんと理解すれば、間違いなくあなたの会社は今以上に収益性を向上させることができるはずだ。
本書『イン・ザ・ブラック』は、ボストロムが提唱している基本原則を忠実に守り、それを日本の現状や経営環境に合うように、私の体験を踏まえて執筆したものである。本書ではビジネスの機能をマーケティング、プロダクション、会計の3つに大別し、それぞれの観点から経営効率を追求している。この3つの機能をお互いにうまく作用させることで、黒字経営を継続し、収益性を向上できるのである。
たいていの場合、成功している会社はマーケティングとプロダクションの機能が非常に優れている。しかし残念なことに、会計機能も優れているという会社にはあまりお目にかかったことはない。
ビジネスの全分野からデータと情報を収集する機能である会計は、あなたがビジネスにおける意思決定を行ううえで、重要な役割をなす経営者自身の経営羅針盤でなくてはならない。
私は仕事柄、2000人以上の税理士や会計士と名刺交換をし、話を聞くことができた。幸いにして、『経営計画』をどうやってつくればいいのか、『会計』をどのように理解すればいいのかを、若いうちから自然に学ぶことができた。その経験も踏まえて本書を書き上げているので、きっとみなさんの参考になるだろう。
本書を読み進めるうちに、たくさんの気づきがあると思う。 そのひとつひとつを、今の経営に活かしてもらえれば幸いである。
広瀬 元義