経営計画入門講座

PART 1 経営入門編組織図をつくり、立場を明確に

~誰が何をするのかを明確にしないと、目標達成はできない~

責任と権限を明確にする

経営計画で忘れてならないのは、会社の組織図をつくることです。「うちは数人しかいないから」と思わないでください。社員が3人以上であれば、組織図は必要です。
組織図をつくることによって、誰が誰のサポートをするのか、各部門の目標は何なのか、などがわかります。しかし組織図づくりは、部門を書き出して線でつないで終わりではありません。各部門や個人がどのような権限をもち、責任を負っているのかを明らかにすることが目的です。
ですから組織図をつくるときに、部門や個人の責任と権限についても合わせて書き出していきます。また、組織図や「職務記述書」のような文書は、現状に沿って毎年つくり直していく必要があります。
※職務記述書とは、各人の職場の目的や目標、仕事の範囲を書いたものです。

どんな人に地位を与えるのか

ここでの責任とは、組織の中で「その部門や社員は何を達成するのか?」ということです。具体的には「新規顧客を開拓すること」であったり、「新商品を開発すること」「財務データを完成させ、経営管理情報を作成すること」だったりします。
権限には2つあり、ひとつ目はどれだけの人間を動かせるかということです。2つ目の権限とは、予算やお金の裁量権です。トップである社長が両方の権限をもっていることはいうまでもありません。では社長はどんな人に、それなりの責任と権限を与えるべきなのでしょうか。それはチームの目標達成のために、メンバーのモチベーションを高められる人です。
経営理念や目標などに関する社長の考えをよく理解している人であることも大切です。そうでない人が部門の中で社員をまとめる立場になると、会社はバラバラになります。
中小企業では一人の社員が何役も兼ねることが多いので、部門や社員の権限と責任を記述するのは大変です。そこで、たとえば「お客さんからクレームが入った場合は、5万円の経費まで自分の判断で使ってよい」というように、金額によって責任と権限の範囲を明確にしていくのもひとつの方法です。

Point3人以上の社員がいる会社には組織図をつくり、
責任と権限を明確にしよう。
経営のヒント
「論功行賞」はお金で解決する

社員の処遇を決めるときは、まず「お金で解決する」という方法をとるのがいいでしょう。営業で売上に大きく貢献したから、平社員から課長にしようというような組織づくりは絶対にしないことです。稼いだ営業マンは「手柄」を給与に反映すればいいのです。その結果、平社員が課長より給料が高くなってもかまいません。

ただ将来の会社の組織をつくり、支えるのは、やはり社長が地位を与えた人です。原則的には、地位が上がれば給与も上がるという給与体系にしておくほうがいいでしょう。

ご相談・ご質問等、お気軽にお問合せください。

フリーダイアル 0120-542-028
(株)アックスコンサルティング 経営計画支援事業部
受付時間 平日9:00~17:30 [ メールフォームは365日24時間受付 ]

WEBからのお問合わせ

経営計画入門講座

経営入門編

利益計画編

行動計画編

決算診断編

書籍