~経営数字の公開が、経営計画を成功させるカギとなる~

経営数字を示さないと社員の気持ちが離れていくことも

「オープンブック」とは、財務藷表などの経営数字を社員に公開することで、経営手法のひとつとして知られています。
経営計画におけるオープンブックは、会社の業績や利益計画の目標数値などを公開することを意味します。なかでも売上や利益など損益計算書に載っているような数字を公開するのは、経常計画が成功するかどうかを左右するといってもいいほど大切なことです。

なぜ公開するといいのでしょうか。

それは社員が会社の状況を知ることで、目標を共有するようになるからです。
今の状況がいいのか、悪いのかもわからないのに、「ともに戦おう」と社長が口でいうだけでは、社員は戦う気になりません。
知らないということで、疑心暗鬼を生むこともあります。「結局会社が儲かっていて、自分たちは働かされているだけじゃないか」などと考えるようになってしまうのです。「赤字になったら、経常数字を教えたくない」という社長の気持ちもわかります。しかし、社員が社長と経営理念を共有していて、「自分たちががんばらなければ」と思ってくれさえすれば、何の心配もいらないのです。だから会社の数字目標は全社員が共有し、部門の目標はそのメンバーで共有するべきなのです。

すべてを公開する必要はない

ただし、すべての数字を社員に公表するわけではありません。
損益計算書のなかでも、販売管理費については、たとえば毎月1000万円という形で公表し、内訳まで出す必要はありません。
社長が交際費を使ったり、あるいは思わぬ出費があったため、その合計が100万円になったとします。何のために使ったかは、社長がわかっていればいいことです。「社長が接待費を使った。コピー機を買い換えた」という内容まで社員が知る必要はないのです。
実数でオープンにできなければ、予算の合計数字のみでもOKです。貸借対照表の数字も、社員に公表する必要はありません。ただし幹部には、社長が知っている数字はすべて知らせます。

Point
社員には可能な限り会社の情報(数字)を知らせるようにしよう。
経営のヒント
オープンな態度でいますか?

上司と部下が対等な立場で、「仕事の目標」「それを達成する方法」「お客さんが抱えている不満の分析」などについて議論していますか?
本気で意見を交わせないような職場環境では、企業競争に勝ち残っていくことはできません。

自由な発言やオープンな態度で互いに接することのできる環境を育てなければならないのです。
オープンな態度というのは、上司から部下への一方通行ではなくて、相互のものであることをきちんと理解しておきましょう。

2012年 5月 6日

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