~まずは「手元にいくら残す必要があるのか」から考えよう~

人は無意識に利益計画を立てて行動している

たとえば、あなたがお金をためて車を買うとします。100万円の車を手に入れるには、手元にそれだけの自由に使えるお金が必要です。お金をためている間も家賃はかかるし、衣類や食費にもお金はかかります。
現在、貯金がゼロで、生活費が年間250万円かかるとします。すると、1年後に100万円の車を買うには年間の手取り給料が350万円である必要があります。
このように個人の場合でも、手元に残すお金(100万円)が決まると、必要な収入(350万円)がみえてきます。学生がアルバイトでお金をためるのなら「車を買うために100万円ためる」→「生活費などを年250万円以内に収める」→「1年間働いて350万円以上稼ぐ」という計画を立てることが必要です。

利益がないと何もできない

会社の場合、年収がサラリーマンのように決まっていることはありません。したがって必然的に、手元に残すお金(利益)の計画を立て、それに基づいていくら稼ぐかを決めたり、出ていくお金を抑えたりすることになります。
たとえばビルの購入費用に3億円かかるとします。頭金が10%とすると、そのための費用3000万円が必要となってきます。
そのために、仮に、今期の利益を5000万円捻出しなけれぼならないとします。この利益額に諸経費や税金を加えた額が、必要な売上額になります。
利益がないと会社は何もできません。そこで利益をいくら出すかをまず決めて、そのために経費や売上をいくらにするかを考えていく、これが「利益計画」です。経営計画は、会社にいかにお金を残すか、そのために何をするかを考え、実行に移していくことです。経営計画とは同時に利益計画でもあるのです。
利益額を軸にして会社は活動します。経営計画の最も重要なポイントも、利益目標です。これを逆にして、売上目標を最初に決め、後から利益目標を決めてしまってはいけません。

Point経営計画で最も大事なのは利益目標。
先に売上目標を決めてはいけない。
経営のヒント
商品力からみた競争戦略は「CQS」

競争戦略を考えるには、「商品力」という観点も非常に大切です。
商品力は「CQS」の3つのカテゴリーに分けられます。
すなわち「コスト(Cost)」「品質(Quality)」「スピード(Spead)」です。

かつて吉野家やマクドナルドは、コスト(C)とスピード(S)を重視して、品質(Q)を落としたために、顧客離れが起きました。その3つをいかにバランスよく維持していくかということが、伸びる会社のポイントだといえるでしょう。

2012年 5月 6日

一覧

一覧

一覧

一覧

書籍・刊行物紹介

88,000円~経営計画策定 経営計画Light

メールでのお問い合わせ