黒字経営の3原則
経営計画をつくる上でのキーワードは、マーケティングとプロダクションとアカウンティングを相互に作用させることです。
マーケティングとは顧客を呼び込み、契約にいたらせることです。プロダクションとは生産におけるすべての機能で、マーケティングのあとを引き継ぐ行為です。つまり、販売に始まり、顧客との関係継続を通して問わりあう機能のことです。アカウンティングとは会計のことで、ビジネス全分野から経営者が必要とする情報を収集する機能のことです。
熾烈な市場競争の中で、絶対に忘れてはならないのがマーケティングです。製品をつくるスケジュールは立てても、マーケティング機能がなければ、商品を世に知らしめたり、売上を伸ばしたりすることもできません。マーケティングとは「お客さんを自分のビジネスの入り口まで連れてきて、契約にいたるまでのすべての過程」 のことです。お客さんは空から降ってくるわけではありません。いかにしてお客さんを集め、契約にいたらせるかを経営計画での重要課題のひとつにしましょう。
契約が成立しなければ何もしなかったのと同じ
マーケティングには3つの原則があります。
原則1は「販売を成立させるまでは、何もしなかったのと同じこと」です。どんなに人を集めて商品の説明をしても、契約にいたらなければ何もしなかったのと同じなのです。
原則2は、会社と顧客の「双方にとって価値ある取引をすること」です。お客さんだけ満足しても利益は得られません。会社だけが満足したらお客さんが離れます。どちらにしても会社経営は続かなくなります。
原則3は「販売は幾何学的に成長させること」です。売れたらそれだけで満足せずに、1個売ったらさらにもう1個というように、絶えず売上の増えるしくみが必要だということです。その一例がアマゾン・ドット・コムです。このサイトで本を買うと「この本を買った人は 『○○』も買っています」と、その本の読者が興味をもちそうな別の本を紹介しているのです。こうしたマーケティング戦略は、特殊な会社の仕事ではなく、あらゆる会社にとって必要な機能となります。